鎮火は自殺行為。

日記に使うＮＯＶＥＬ　ＧＡＭＥの一枚を選出中、二階から母上が走り降りてくる。

母上「ちょっと！信じられない事が起きたわよ！！」

ネット回線が未だにファルコンと繋がっていないってのに、これ以上信じられない事があるもんかい。

母上「いいから、このメールを読みなさい！！」

母上の携帯を無理矢理渡され、作業もストップせざるを得なくなる。
やれやれ。
見てやるとしますか。

なづき「・・・ほほぅ。母上よ、そなたの運はどこまで幸運なのか」

まぁ早い話、氷川王子の話なんだが。
８周年を記念して、王子の所属事務所が３３３組しか招待しない横浜アリーナのチケットが見事当選。
この話を聞いた時には、絶対当選する筈がないと宥めてたんだが。
だってねぇ、日本全国の王子狂諸君のオバサマ方が殺到するんじゃよ？
当選するなど夢の向こうの幻じゃないかい。
だが、それをかいくぐって当選を果たす母上は本物の幸運淑女じゃよ。
娘にもその幸運を分けてくれんかねぇ。

母　上「絶対、きよし君と縁があるのよ！」
なづき「だからって氷川王子と結婚しろとかいう無謀な我侭をぬかすんじゃない」
母　上「私の為に捕まえなさい！」
なづき「どうやってだよ。そもそも、親ってのは娘の幸せを願うモンじゃねぇのか」
母　上「そんなのどうだっていいわよ。とにかくきよし君（以下略）」

相変わらずの母上。
当選の話でその炎も燃え盛り気味。
鎮火させようにも間違えて油を注いでしまいがちじゃよ。
余計に業火の炎となっては、優秀な消防士もお手上げだねぇ。